19 えと・おーるつうしん19号 [2001.11.15] ■竹内敏晴講演会へのお誘い
■からだの声に耳を傾ける
■ふぞろい野菜村便り
■女(ひと)かがやくとき
■旅物語 らくだに乗って
■青少年問題シンポジウム…
■不思議日記-3-
■飽食の果てに
■教育フォーラムin Soja


不思議日記-3-             by NAGI


 10月16日、PTAの研修旅行で「境港すし食べ放題と鳥取花回廊」の旅に行ってきた。
意味ある「交流と研修の旅」を、と役員会で呼びかけたものの、受け入れられず、例年どおりの観光旅行となったわけだ。

 でも、ころんでもタダではおきないワタシ。往復6時間のバスの中を交流研修の場にしようと、3年役員団で準備をすすめ、ビンゴ、じゃんけんゲームの合間に、ユニーク自己紹介や、教頭先生へのQ&Aコーナーなど、入れ込んだ。もちろん、企画の段階で、役員さんは「そんなもんしたら、しらけるわ」と渋い顔だったけど、粘り強く、半ば強引に、実現させたというわけ。
 結果、Q&Aは、しらけるどころか、鋭い質問もとびだし、「楽しく遊んで、しかもタメニなった」と喜んでもらった。バスを降りるとき、口々に、「本当にいい時間を過ごせたわぁ。お世話になりました。ありがとう」とお礼を言われ、準備に時間をかけた役員さんたちも満足そうだった。

 ところで、後日、学校や買い物先などで何人かの方に声をかけられた。バス旅行の参加者だった。私は覚えていないけど、バスの中で進行役だったため、向こうは私のことがわかるらしい。立ち話するなかで感じたのは、一見無関心そうに見える母親たちも「話したい、相談したい」と思っていること。必ずしもみんな遊びだけを望んでいるのではなく、場が与えられたら、学びもしたいと、本音のつきあいがしたいと、考えているのかもしれない。
 こうやって積極的に活動を進めてくると、PTAがんばって!応援するから、と言われだした。でも、私は、このPTA活動を、誰かのためにやっているのではない。自分のため。子供に、世の中こんなもんかと、投げやりになってほしくないから。何もしないのに文句だけ言う姿を見せたくないから。やりきる姿勢を見せていきたいから。
 中学生になって、特に、二年生のとき学級崩壊を経験して、物事を否定的に受け取りがちな息子に対する、私なりのメッセージのつもりでもある。

 壁にぶつかることだらけのPTA活動。あきらめず押しつけず、でも自分を保って、続けていきたい。ある役員さんいわく「あんたって、変わってるなあ。でも、安心できる。自分が責任持つという覚悟があるのかな。だから、どんな変な企画を出そうが、ついて行く気になるよ」
 私は、自分では変わっているとは思ってないし、変な企画とも思っていないので、これには納得できないが、本気でやり続ければ、必ずともに歩いてくれる人が出てくると信じている。実際、3年役員団はブーイングを出しながらも、ものすごく協力してくれる。世の中捨てたもんじゃないよ―これも息子に伝えたいこと。

 一部の役員から「自分たちばかりが動いて損じゃない?」と投げかけられたことがあった。
 ――とんでもない! PTA活動は「お得」です!



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