32号(2004.1月号)以来、取材にいく時間が取れなくてお休みしていた「ハロー,パーティ!」です。実は今回の岡山カウンセリング研修センターにも、実際にはうかがえておりません。
でも、会長の太湯さんのお人柄からぜひここでご紹介したいと思いました。太湯さんとは元同僚の関係です。仕事つながりが先だったので、そんなに踏み込んだお話をしたことはなかったように思います。それが、竹内レッスンに参加してくださったことから、彼女と「新しく出会った」のです。人生って素敵ですよね。
ここに1冊の冊子があります。表紙には「ことばが語ることば」という題字。倉敷カウンセリング学習会10周年記念誌です。
この会は1991年、前代表の土井さんが全日本カウンセリング協議会の研修会で岩下榮次氏に「出会った」ことに始まります。当時、職場での人間関係に悩んでいた土井さんは、自分をカウンセリングするためにさまざまな学びの場に参加していたそうです。そんな中で彼女は、岩下氏に深い感銘を受け、彼の「追っかけ」をはじめました。そして、そこで得た「自分を癒せる場と仲間」を大切にしていきたいという思いが強まり、1994年、仲間と「倉敷カウンセリング学習会」をスタートさせたのです。以来、月1回の勉強会と年1回の宿泊研修を10年続け、途中で代表が太湯さんに引き継がれ、昨年「岡山カウンセリング研修センター」と名を改めたというわけです。
この会のことは発足当時から私も知っていましたが、実は「カウンセリング学習会」という名前に「専門的勉強会」というイメージを抱いてしまって遠い存在のように思っていました。それが改めて発足のいきさつから会の雰囲気までをうかがい、私たちが鳥山敏子さんや竹内敏晴さんを核として集まってお互いの思いを共有し、自分の中で深めていく場を作っていったのと、非常に似ているということを知りました。
それは、太湯さんとの再会によります。何かの折に久しぶりに会った太湯さんに、私は「竹内レッスン」のことを話していました。驚いたことに、彼女は次の竹内レッスンに参加されました。そのとき私は、彼女がずっと前から竹内敏晴さんの本を読まれていたことを知ったのです。
竹内レッスンで何度かご一緒する中で、彼女が以前にもまして「聞く」人になっていることに気づき、そのからだがずいぶんゆったりしていると感じました。そして、岡山カウンセリング研修センターのありようを知る機会を得たのです。
―参加者の声です―
・・・「ことばはいのちにことばする」「いのちはことばにいのちする」。わたくしはことばがいのちにことばしているなどとは考えても見なかった。私はその方を聞いているつもりでいた。「聞いていない、聞けてもいない」とわたくしが出会わせていただくまでには時間が必要であった。聞けなさに出会い、まだ間に合うだろうかと自分に情けなく、何を学んできたのだろうかと泣けてきた。
「きいて、きこえて、きかせていただくのです」、「ただただきかせていただくのです」が実感として届けられるまでには10年の歳月が必要であった。・・・
・・・カウンセリングは、私に「私の居場所」を教えてくれます。「私の居場所」がはっきりすると「私」はしっかり落ち着けます。そして「私の居場所」にたどり着きたいときは、誰かに聞いていただきたくなります。なぜなら、どうしても私一人では私をなぞることができず、「私の居場所」にたどり着けないからです。
「そのまんまの私を聞いてくださる方」がいてくださるからこそ、たどり着けるのです。・・・
今私が課題にしていること、それは「困っています」「嫌です」「お願いしたいです」と「私の気持ち」を「相手」に伝えることです。私にはとてもとても大きな課題。
言わなくてもいいことを言ってしまい、後味の悪い思いをする。情けない自分に出会う。「煩悩具足」とことばになる。死ぬまで抱えていかなければと・・・。
これらのことばの奥にある深い経験を思うと、哀しみと温かさとが湧き上がってくるような気がします。私は、岩下榮次氏ご自身を知りませんが、その「場」の持つやさしさを太湯さんのありようと冊子の中の声によって、感じています。
ご案内:第12回カウンセリング研修会
日 時 :平成17年9月16日(金)14:00〜19日(月)12:00
会 場 :サンロード吉備路 (総社市三須825-1)
世話人:岩下 榮次 (全日本カウンセリング協議会理事長)
主 催 :岡山カウンセリング研修センター(会長:太湯好子)
参加費: 49,000円(研修費24,000円、生活費25,000円)
定 員 : 25名
申込先:〒719−1197 総社市窪木111 岡山県立大学
岡山カウンセリング研修センター TEL/FAX 0866-94-2173
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