麻子ちゃんを知ってもう10年くらいになります。当時まだ小学生で、お父さんについて講演会などに来ていました。落ち着いていて、うちの息子と同い年なのに比べ物にならないくらい「大人」という印象でした。
その彼女が高校卒業後、「農業研修生」として大分県にある自然農法場に入ることになりました。学力的にも経済的にも恵まれているのに大学進学せずに農業への道を選んだことに合点がいかなくて「なぜ?」と尋ねました。
しごく自然な答えが返ってきました。
――「今したいことをするだけのことなんよ」。――おばさんは、参った!です。
大分に行って2ヶ月がたったころ、麻ちゃんが手紙をくれました。
「えと・おーるつうしん」の原稿に、と「日記」を送ってくれたのです。
それがこの「あさがお新聞」です。ここでも私は1本とられました「私は今『流す』ということを学んでいるのだと思う」という一節に。
実はその手紙が届いた日、ちょうど私も職場で理不尽な相手(と私は思っている)に真正面から向かうことがあって、カッカしていたのでした。
どうしても「真正面勝負」をしてしまう私にとって、「『流す』ということの修行」ということばは新鮮なものでした。
その瞬間、18歳の彼女は確かに年齢を越えて私の前にいたのです。
これからきっと「あさがお新聞」も楽しみのひとつになると思います。
あさがお新聞 Vol.1 by U.A
|