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えと・おーるつうしん39号
[2005.03.30]
■竹内敏晴レッスン
■最近のいろんなこと14
■家族を「する」
■口先徒然草24
■旅物語 らくだに乗って
■タマイグラばあちゃん
■こんちゃんのこの世的...
■インカの塩
こんちゃんのこの世的雑感
〜春の訪れバージョン〜 by こんちゃん
「泣けたこと」
仕事が休みだったある土曜日のこと。用事があって、電車に乗ってゆらゆらと岡山に向かっていた。
電車の窓の外の景色を眺めていて、なんともいえない気持ちが込み上げてきた。ここ数年無かった安らかな気持ちだった。『ここ数年間の私』を回想するうちに自然と涙が溢れていた(電車の中で変なやつだろうな、と自己分析しながら)。そんな、自然に泣くことができている自分に驚く自分がいた。泣いてもいい、と分かっていても泣くことができない日々だった。泣いてみて、泣くことができてみて、自然と涙が溢れることは本当の癒しだな、と思えた。自然な涙は自己治癒力回復の兆しだぁ。無理して泣くとか、泣くのを抑えるとかそんなのとは違う「自然に溢れてゆく涙」をただただ、自分で感じていた。
つらいとか悲しいとか寂しいとか悔しいとかそういう感情ではなくて、至福感であったのだろうと思う。
「振り返り その1 市民活動関係」
この数年を振り返ると、仕事と活動、仕事と活動に関する勉強。これからの自分の進路。家のこと。
夫・子どものこと。いろんなことが嵐のごとくやってきた。がけっぷちあり綱渡りあり、どん底ありで、周りからは充実しているわねぇと見られていたようだが、当の本人の中では何が起こっているのかわからないくらい翻弄されているような感覚だったのだけど。
市民活動をやっていく中で、必要に迫られて「協働」について学ばなければならなかった。倉敷で行われた「まちづくり人材塾」(2003年8月に開催)参加したことがきっかけで、この時の講師だった
Sさんの講座に継続的に参加。神戸・京都までいっていた。この12月に倉敷で行われたSさんの協働コーディネーター講座に参加したときにSさんから私に「何度も参加してみて、理解はどのように進むか。講座に参加しだして3年になるかな?」などと聞かれた。Sさんからは何度も何度も厳しいどん底に落とされるような赤入れがある中、歯を食いしばって必死な思いで講座に参加していたのだけど。どう理解が進むかーと聞かれるって事は私自身、理解が進んでいると受け取っていいんだろうな?多分。(そうそう、理解が進んだってことだ!と自画自賛)そう思うとうれしかった。「講座に参加しだして3年になるかな」と聞かれ、「いえいえ、1年ちょっとです」と訂正したのは言うまでも無いが、1年で3年分くらい学んだ気はする。短期集中だ。そして、1年で3年くらい生きた気がするのだ。
「振り返り その2 仕事」
現在、公的機関で嘱託臨時という立場で電話相談員をしている。正式に採用が決まるまでも、雇用先の都合で数ヶ月かかった。年度区切りで次年度の更新があると来年度も継続勤務となるらしかったが、前任者が「完全に辞めた」のではなく、嘱託でも「育児休暇」がありその方の再雇用もあるらしかった。
パイの奪い合いの原理じゃないけど、前任者が帰ってきたら私は辞めないといけないのか?また、途中採用だったので前任者と比べられているのでは?と不安と焦りがいっぱいだった。経験があるというところで採用されたので「できないといけない」というプレッシャーもあった。私なりの納得する相談をしたい!と思い、半年ほど大阪に通い「チャイルドセラピスト」という講座を受け、資格を取った。雇用の立場に関しては、何もできない自分がいた。今から思えば、もう少し所属長と話ができればよかったのだろうけど、そうはしない、できない自分がいた。そんなとき、電話相談の先輩に、うだ話をしたのがきっかけで、私の進路はまたまた思わぬ方向へ進んでいくことなる。
「家のこと」
ほんとに、家のことがおろそかになり、手抜きの日々だ。にもかかわらず、子どもはたくましく育ってくれた。自転車をこいで友達の家や公園や学校へいって遅くまで遊んでいる。自分の世界を広げている。子どもならではの自分たちだけで楽しむ世界に浸っているようだ。口答えもする、理屈も言う。自分で考えたり、感じたりもしている。私と夫が口けんかしていると子どもに「どっちもどっちじゃ」と言われた。ごもっとも。冷静なわが子に感心した。ため息の種は夫との関係。酒を飲んでは小言、いやみを言う。DVだぁ。毎度続くと「自分がいけないんだ。」と無意識に自分を責めるようになっていた。人に相談すると、そういう夫のマインドコントロールにはまらないこと、といってくれた。日々そういった状態にいると「無力感」を感じ自分のエネルギーを自分で抑えてしまう状態になってしまうそうだ。
DVってそうだね。自分には力(特に経済力とか社会的立場とかかな)が無いから仕方ないんだ、と自己肯定感の薄い私なんてすぐにDVの罠にはまってしまう。夫との関係はパワーコントロール、お互い様かもしれない。お互いが気持ちよく過ごせる距離感はこれからも夫婦の課題である。
「そして、これからの『私』」
冒頭の土曜日の話に戻るが、この日、岡山で「NPOマネージメント研修会」がありそれに参加した。
参加してみると、一緒に活動しているメンバー、最近講座に出ると必ず会う人、仕事を始めてなかなか会えなくなって久しぶりに生で会えた人(メールのやり取りはしていたので)、初めて会う方などなどいろんな方がおられた。いろんなこと抱えていた時期は講座に出ても積極的になれないこともあったけど、今日の「至福の涙」以降、吹っ切れた自分がいて隣の人ともしゃべったり、講師の方に名刺交換を申し出たり、活動メンバーに教えてもらいたいことを聞いたりしていた。ワークショップをしたのだが、初めて会った方で、私のグループ発表を聞いて「発表が論理的だった、どうやったらできるのですか」と聞いてこられた方がいた。話しやすい事柄ではあったのだけど、Sさんの講座を受け続けた甲裴があったのかもと、自己評価の機会にも恵まれた。その方は、Sさんに興味を持たれていたので、5月に予定しているSさんを招いての協働コーディネーター講座にお誘いをしようと思っている。つながりがまた一つ増えた。
まるで、ジェットコースターに乗っているかのごとく上に上がり下に真っ逆さまになりしながら過ぎ去ったこの2年間もそろそろ終点を迎える。3年分くらいのボリュームがあり、まだまだ消化しきれていない、いずれ昇華させていこうと思っている。
電話相談の先輩に相談した「これからの私」について。先輩は「本気でやる気があるのなら」と私に迫った。そのときの私は1も2もなく「やる」と決めた。あとあとで、又葛藤の日々が続いたのだけど。
3月末で今の職場には、区切りをつけることにした。新しいこと始めるので。
春から、私は大学生になる。
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