20 えと・おーるつうしん20号 [2002.01.20] ■竹内敏晴講演会 1/2
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レッスンを体験して      by エミ


 先日竹内さんのレッスンに参加したエミです。希望者多数の中から参加させてもらってありがたく思います。スタッフの皆様には大変お世話になりました。
 お一人ずつにお礼申し上げたいところですがそれはかないませんのでここに感想等書かせていただきます。

 私の場合、実家の両親との関係があまり良くなく精神的な虐待を受けてきました。「虐待」なんて言葉使っていいのかどうかわかりませんが身体的暴力こそ無かったものの精神的に追いつめられるような目に遭ってきました。
 親の価値観を押しつけられて反抗すらできないように教育されてしまったのです。
 半ば親が決めた結婚をして家を出た今、彼らに会うことはあまり無くなったけれど、言いたいこと言えなかった、言ったら言ったでお前が悪い人間だと責められた過去は忘れることはできません。何とかしたいと思い、ここ数年来AC(アダルトチルドレン)のセルフヘルプグループのミーティングや賢治の学校その他のワークショップに参加し続けています。

 今回初めて竹内さんのレッスンを受けて今までとは違った面から、つまり自分のからだと向き合うことから気づきを得たことはとても良い体験になりました。
 特に印象に残ったことが二つありまして、ひとつはペアになって一人がリラックスして寝そべってもう一人が相手のからだを揺するということをやったときです。自分が揺すってもらうほうになったときですが左腕を揺すられながら頭の上方向に持っていかれるとどうしても二の腕が痛いのです。相手の方もやりにくそうでした。体の力を抜いているつもりでいたにもかかわらず左の二の腕に力を入れてしまっていたのです。
 また頭を相手の手の中で右に左にコロコロ動かさなければならなかったとき、首が固まってうまく転がらないのです。実は私たびたび鍼灸院で首と肩に凝りを取るための鍼をしてもらっています、特に左肩が堅いといつもいわれるのです。凝っているから腕や首に力が入ってしまうのか、それとも自分で気付かないうちに力んでしまって肩こりになるのかわかりませんが、なるほど、と思った体験でした。

 もう一つは声かけのレッスンで「おーい雲よ」と叫んで――いや叫ぶというのは変ですね――呼びかけて流れる雲になっているつもりのひとに声を届けるというのをやったときです。昔からあなたは声が小さいとよく言われたので、思いっきり声を出したら何となく裏声のようなものになるだろうと予想はしていたもののいざ自分が呼びかけた声の変なこと。皆さんに笑われましたけど自分でもおかしくてたまらなくて笑ってしまいました。だって本当におかしい声の出し方でしたから。
 でもなるほどこれでは自分の声を誰かにきちんと届けるなんてできていたはずはない、と思いました。竹内さんには貴方は本当の自分の声と言うものを出してないよ、いわゆるかわいく作った声になっているよといわれ、しっかり息を吐いてお腹の底から出てくる自分の本当の声を相手に届けるという大切なことをアドバイスしてもらいました。
 自分が大きな声を出すのが苦手だったり、独身OLだったころ職場でカラオケにいっていやいや歌ったときうわずった声になってしまったのもしっかり息を吐かずにただ声だけ絞り出すようにしていたからかもしれません。

 でも思うんですけどこういう慢性的な首や肩の凝り、息が吐けないつまり呼吸の浅い緊張したからだ。これって子供時代から親との関係の中で作られたからだではないでしょうか。緊張して神経質になっていないとやってられなかったですからね、私の育った家では。
 二日間の竹内さんのレッスンを終えてまたまた親子ってなんだろう。と考えてしまいました。



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