48 えと・おーるつうしん48号 [2006.09.30] ■竹内敏晴レッスンご案内
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こんちゃんのこの世的雑感
〜秋の深まりバージョン〜      by こんちゃん

こんにちは〜。こんちゃんです。大学生活も2年目を迎えました★
卒論を書く時期になり、内心ひやひやしながら、出来ない自分と向き合う日々です。
この夏休みは、施設実習に行っていました。専門が福祉なので、施設実習は必修科目。
28日間(180時間)の実習が課せられています。うちの大学では、3年生で14日間(90時間)、
4年生で14日間(90時間)と2年かけて、異なる場所で実習を行います。私は編入生という立場で、2年で修めるつもりだったので、昨年度は学校の方針やら履修の関係で取れなかった実習を、この夏休みに修めるべく、一気に28日間(180時間)の実習に立ち向かいました☆今後以降の学生にはまとめて取ることはさせない方針だと教授は言われてました。(^^;)(よかった〜特例に間に合って)しかし、28日間いっぺんにっつったって、土・日挟むと8月上旬から9月半ばまでかかってしまうんだよね〜。なので、めっちゃ暑かったばてばての真夏から始まり、終了ころには、朝肌寒いやん、上一枚何か着ようか、という初秋となり、気がついたら季節が変わっていました。
この夏は、実習に明け暮れたちょっと悲しい夏でした(^_^;)。ま、それも有りですが。
行った場所は知的障害者更生施設と特別養護老人ホームです。
社会人で実習生という立場なので、めっちゃ緊張しました。評価に響くからね〜。意識しちゃう。慣れない場所で勝手も分からないし、利用者の方に手を出していいのか、いけないのか判断付かず戸惑いの日々でした。社会人だということで、変に意識されたり(私の方も意識していたのかも)、何を聞けば何が分かるかわからない状態だし、立ち仕事が多く身体はきついし。「座っていいよ」と言われない限り、座っちゃまずいよな、と思って我慢、我慢。
心身共に疲れ果て、軽い膀胱炎のような状態になりました。あ、これはマズイ。と思い、清音クリニックで手当していただきました。リラクゼーションマッサージ機がとっても心地よかったです。長谷先生ありがと〜、お世話になりました。
知的の施設でK福短大卒(この春卒)の職員さんがおられ、NAGI先生にも英語を教わったということでした。また、ガイヤ吉備の活動に関わっているという職員さんもおられ、一気に盛り上がりました☆社会人大学生が実習に来ると言う話を聞いただけで、「この人には何かある」と思っていたそうです★ その方には、最後まですごく励まされました。「そこまでせんと、できんことがあるんよ」と。共通の知り合いも何人もいたので、つながっていたね〜と確信して分かれましたが、その方とはまたどこかで会える気がしています。
老人ホームでは、実習生も多く、K福祉大学の3年生とも一緒になりました。K福大では、3年時に180時間いっぺんに実習を行うそうで、その子も9月末まで実習だと言っていました。その子と同じ時期に実習を始めたので同志のような感じで、いろいろ情報交換もできました。実習の話から始まって、大学のことや授業のこと、先生のことやゼミのことなど。児童福祉の授業は同じ先生でした★ (うちには非常勤でこられている先生なので)話したら、授業の内容や教材も一緒だし、怒り方も一緒でした。授業の進み具合が遅いというのも一緒でした☆(^^;)

 他大学の話を聞くと、客観的に自分の大学をみることができました。あと、実習期間だけという同じ同志のような実習生同士で、「疲れた〜」「こんなことしたよ〜」とわいわいと話が出来たことは、私にとってとても楽しい経験でした。
 知的の施設では、知的障害って何かというのを理論でなく実際を知るということができたのは貴重だったし、施設って何かということも考えさせられたし、施設の社会化をどう捉えるかの視点の大事さを感じたりしました。
 特養では、いろんな経験をさせていただいて、それだけでも役得だとも思えました。デイサービス、デイケア、老人ホーム、居宅介護支援センター、ホームヘルパーに同行してケアや利用者理解について体験したり、ケアマネに付き添って、介護保険認定調査や担当者会議にも参加させていただきました。高齢者のケアについて知識と実際を知ることができたのは大きな収穫でした。
 社会人という立場で実習を行ってみて、現場は大変で課題もたくさんあるけど、やっぱり現場って楽しい!!ということは実感しました★ 大学でたくさん理論を学んだけど、実習でそれをつなぎ合わせたり、結びつけたりすることが出来たのも、すごい醍醐味でした。
知的の施設で、最終日。利用者さんの前であいさつをさせていただきました。するとある利用者さんが「さみしくなる。元気でね。」といってくれ、思わずこみ上げるものがありました。

 特養で最終日。ある職員さんが、(その方は主婦をしていて、ヘルパー講座を受講したことが、きっかけで、施設で働き、国家資格も取られた方)「お疲れ様。これからもいろいろがんばってね。」と言ってくださって、その方の歩んでこられた道を自分と重ねあわせて、感じるところがいっぱいありました。訪問調査等に同行させていただいたケアマネさんからは、実習記録のコメントに「面接等の経験をされているためか、話の傾聴する態度や雰囲気がとても落ち着いていたのでびっくりしました。自分の学びたいことをしっかり持っておられ前向きな姿勢が見えました。卒業後も新しい現場でがんばって下さい。」という言葉をいただき、素直にうれしく思いました。利用者さんとの関わりでは、食事介助をさせていただいたある利用者さんに「あんたも食べられぇ〜」と自分の食事を食べるよう勧められたり、「ここまで生きているのは、自分の力じゃない、神様の力だと思う。生きてるんじゃなくて、生かされているんだと思う」と言われる利用者さんのことばにぐっときたり、楽しいことや感動することがいっぱいでした。
 現場は大変だけど、楽しいのは「人と人との『生』の関わりの場」だから。与えているはずの自分は実は与えられているのだ、と気づかされる場だから。特養の実習指導担当の方の言われた「思いがなくなったら作業と同じ、そうなったら進歩はない」のことばが、胸に響きます。

 この夏は大変だったけど、なかなかできない経験ができた貴重な夏でした。なんか自分が少し成長した気がする〜。いろんな世界や人たちを垣間見ることのできた、世界観の広がるひとなつの経験でした。



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