37 えと・おーるつうしん37号 [2004.11.30] ■竹内敏晴レッスン
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口先徒然草22 「豊かな「お金」講座」    by T.S


 昔々の話です。

秋祭りの頃、あるお酒好きな兄弟が秋祭りにてお 酒のお店を出そうとして大きな酒樽を2人で担ぎ運びます。暖かな秋の陽気の中で2人は酒樽を担ぎ歩き続けます。
 そして、少し喉が渇いた兄が言います。

兄「少し喉が渇いたから、このお酒飲んでもいいかな。」
弟「駄目だよ、これは売り物なんだから。」
兄「そうだな。じゃ、百円払うから百円分だけ飲んでもいいかな。」
弟「商品なんだから、お金を払うのならば誰が飲んでもいいよ。」
兄「分かった、じゃ百円払うね。」

 そんな会話があり、お兄さんは百円を払って美味しそうにお酒を飲みました。
 それを見ながら弟が言います。

弟「お兄さんが飲んでいるのを見ていると僕も飲みたくなっちゃった。僕も百円を払うから飲んでもいいかなぁ。」
兄「ああいよ、商品なんだからお金を払うなら、いいよ。」

 そして、百円を払った弟も美味しそうに飲みます。
 休憩をした2人は再び大きな酒樽を担ぎ、祭りの会場に向かいます。
 でも、途中途中で休憩を続けそれぞれにお金を払って酒を飲み続けて、お祭りの会場に着いた時には・・・ 空っぽの酒樽と一枚の百円硬貨が残っていただけでした。


 この話、分かりますか。
 貨幣経済ってのは突詰めると、こんな感じの表現になってしまうのです。
 この話では兄弟が交互に百円を払い続けお酒を飲み干してしまったのです。これは現在の経済でも言える事で、貨幣と言う「生産性のない物」を媒体として地球上の資源を消費し、使い果たそうとしているのが今の人間であり資本主義の前提なのであります。
 現在の私達の社会生活は、このお酒を飲み干した兄弟と同じ事をしているようですね。


●今年年始に色々な目標を立てました。
 その一つが「「お金」の話を題材にした「メルマガ」を発信する」があり 、なんとか12月1日からスタートを切ることが出来るようになりました。
 身近な題材を元に、「お金」に対する価値観・考え方を説明できればと思いながら書いていこうと思います。 宜しければ、以下のアドレスにて登録して下さい。

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