秋祭りの頃、あるお酒好きな兄弟が秋祭りにてお 酒のお店を出そうとして大きな酒樽を2人で担ぎ運びます。暖かな秋の陽気の中で2人は酒樽を担ぎ歩き続けます。 そして、少し喉が渇いた兄が言います。 兄「少し喉が渇いたから、このお酒飲んでもいいかな。」 弟「駄目だよ、これは売り物なんだから。」 兄「そうだな。じゃ、百円払うから百円分だけ飲んでもいいかな。」 弟「商品なんだから、お金を払うのならば誰が飲んでもいいよ。」 兄「分かった、じゃ百円払うね。」 そんな会話があり、お兄さんは百円を払って美味しそうにお酒を飲みました。 それを見ながら弟が言います。 弟「お兄さんが飲んでいるのを見ていると僕も飲みたくなっちゃった。僕も百円を払うから飲んでもいいかなぁ。」 兄「ああいよ、商品なんだからお金を払うなら、いいよ。」 そして、百円を払った弟も美味しそうに飲みます。 休憩をした2人は再び大きな酒樽を担ぎ、祭りの会場に向かいます。 でも、途中途中で休憩を続けそれぞれにお金を払って酒を飲み続けて、お祭りの会場に着いた時には・・・ 空っぽの酒樽と一枚の百円硬貨が残っていただけでした。