25 えと・おーるつうしん25号 [2002.11.25] ■「竹内敏晴講演会」ご案内
■自然農学びの会岡山から
■ふぞろい野菜村便り
■口先徒然草 10
■旅物語 らくだに乗って
■NAGIの不思議日記から


自然農学びの会岡山から            by M.Y

 みなさま、いかがお過ごしでしょうか。

 自然農でのお米づくりも5年目の秋を迎え、今年も楽しく稲刈りができ、うれしく思っています。
 耕さず、虫や草を敵にせず、肥料・農薬を持ち込まず....
 自然の理(ことわり)に添うことができたならば、すこやかにさわやかにお米はそのいのちを自らまっとうし育ってくれます。

自然農とは?
耕さない、農薬、肥料を用いない、草や虫を敵としない、いのちはその育っている舞台で、完全なるいのちを生ききります。土はその上で一生を終え、朽ちていく草によって栄養豊かになり、そこを舞台に次のいのちが芽吹きます。また朽ちていく草を食べ、その虫を小動物が食べます。自然農は、このいのちのめぐりを、耕すことで壊してしまうのではなく、同じいのちのめぐりの中で、お米や野菜を得、未来への永続を可能にする農です。


 一番手前の数束は来年のもみ種となります。親の続きのいのちとして、同じこの舞台でさらにたくましく育ってゆけるよう、お日様の光をたっぷり浴びて、最後のみのりをしています。

 私も,自然農からいのちの理を知り,誠実で楽しくほがらかな仲間と過ごすなかで、人としても育つことが大切だなと感じています。

 お天気がよければ、23日には脱穀をします。よかったらのぞいてみてくださいね。

                 連絡:電話 086−463−3676 (八木)

 川口由一さん(自然農実践家)
専業農家の長男として育つ。農薬を用いた農業の中で体をこわし、「いのちのいとなみに沿った農」、自然農を70年代中盤からはじめる。自宅と山間地での自然農の実践と指導学習会を行うと共に、全国各地の学びの場にも出向き、講師を務める。また、漢方医学の学習会も奈良・東京・福岡で開いている。

著 作: 「妙なる畑に立ちて」(野草社)、「自然農から農をこえて」(カタツムリ社)ほか。
ビデオ: 「いのちのめぐり」(グループ現代+烏山敏子制作・発売 東京賢治の学校)
映 画: 「自然農―川口由一の世界 1995年の記録」(グループ現代 + 烏山敏子制作・貸し出し:グループ現代)


2003年の講座と実習

○自然農を自分のものに
 農薬・肥料を使いすぎた近代の農業の反省にたって、有機農業やEM農法、合鴨農法など、たくさんの試みが生まれ、今も真剣に取り組まれています。しかし、それは根本的な問題解決になっているのか。
 2002年9月の自然農講座で、川口さんは、これらの農法のいくつかをとり上げ、それが現行の農法の延長にとどまっていることを指摘しました。根本的問題解決。いのちの根本にたって、わたしのやっていることは正しいのか、自分の心と体は納得いっているのか。このモノサシをもたず、自然農をはじめたならば、たくさんの情報に悩まされるのではないかとわたしは自分自身をみても思います。本当に肥料をすきこまなくていいのか、草を必要以上に刈らないでいいのか、虫がついてしまったが、やはり少なくとも有機的なもので農薬がいるのではないか、などなど、絶えず自分の不安や他人からの助言に惑われそうです。

 自然農とはどのような農なのか。いのちの世界に沿うとはどのような行いなのか。わたしたちは、自然農の実践と共に、これらの学びを自分自身でとりくまなくては、本当のところで自然農を自分のものにできないように思います。



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